養護施設の子どもたち「生き抜く力」を育む
優秀賞 「新潟青陵大学ぼらくと」(新潟市中央区)
新潟青陵大学では学生ボランティアセンターが中心となり、県内の2児童養護施設の子どもたちに自然体験活動の機会を提供し、「社会で生き抜く力」を育んできた。
青陵大学ボランティアセンターでは2015年度から計20事業を展開し、学生延べ666人が活動に携わってきた。国立青少年教育振興機構の子どもゆめ基金の助成金を活動資金に充て、児童養護施設「新潟天使園」(新潟市西区)と「聖母愛児園」(見附市)と連携。両施設児童に登山やキャンプ、屋外での炊事、炭焼きなどの体験を支援してきた。
児童にとってプログラムは、自然に触れることで、危険を察知する知識や経験を得たり、苦しい状況でも仲間と協力し合って課題を解決したりする経験を体得するもの。
養護施設の子どもたちの大半は18歳で施設を退所し、退所後は「自立」した生活を送ることになる。プログラムは子どもたちの自主性や想像力を養うことで、社会で直面する困難や課題を乗り切り、解決策を見い出す「生き抜く力」を身に着けてもらうのが狙いだ。
学校の教員でも、施設職員でもない学生だからこそ、普段は見せない子どもたちの本音を引き出し、共に楽しむことができるという。
4年間活動を続け、学生の中心メンバーの福祉心理学部4年、五十嵐あゆみさん(23)は「座学だけでは分からない経験ができた。子どもたちが成長している様子が実感できて本当に良かった」と話していた。
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