一般社団法人地域創生プラットフォームSDGsにいがたによる第5回「新潟SDGsアワード」の受賞者が決定いたしました。今回は9件が選ばれ、大賞は妙高市の「特定非営利活動法人はねうまネットワーク・妙高はねうま複業協同組合」に決定しました。このほかの受賞者は優秀賞4件、奨励賞3件、食の新潟国際賞財団特別賞1件となります。
表彰式は2月16日(日)に新潟日報メディアシップ日報ホールで行います。
第5回新潟SDGsアワード 受賞者と取り組み
賞名と賞の説明、受賞団体、取り組みタイトル、取り組み内容
大賞 (1件) すべての応募の中から、極めて顕著な成果があったと認められる企業・団体・個人 |
|||
特定非営利活動法人はねうまネットワーク・妙高はねうま複業協同組合(妙高市) | |||
場所を居場所に、土地と人をつなげ地域を醸していく | |||
人口減少の課題を抱える妙高市において、「安定した収入(仕事)」の確保や仕事のマッチングによる移住の定着率アップを狙い、市内の10事業者に呼びかけて官民共創となる「妙高はねうま複業協同組合」を設立した。移住希望者はまず組合の職員として受け入れ、春は農業、夏は林業、秋は酒造り、冬は観光業といった季節(3カ月)ごとに繁忙期の異なる事業者で就労体験をすることで季節労働(短期)を通年労働(無期)に変え、各就労者に合った育成・キャリア形成を行い、安定した雇用を生み出す仕組みをつくった。 公式サイト: https://haneuma-net.studio.site/ https://myoko-multiwork.com/ |
優秀賞 (4件) 下記のゴールに該当する優秀な取り組み 経済の対象ゴール:⑧働きがいも経済成長も ⑨産業と技術革新の基盤をつくろう ⑩人や国の不平等をなくそう ⑫つくる責任つかう責任 社会の対象ゴール:①貧困をなくそう ②飢餓をゼロに ③すべての人に健康と福祉を ④質の高い教育をみんなに ⑤ジェンダー平等を実現しよう ⑦エネルギーをみんなにそしてクリーンに ⑪住み続けられるまちづくりを ⑯平和と公正をすべての人に 環境の対象ゴール:⑥安全な水とトイレを世界中に ⑬気候変動に具体的な対策を ⑭海の豊かさをまもろう ⑮陸の豊かさもまもろう ※ゴール17「パートナーシップで目標を達成しよう」はすべての部門に該当します |
|||
経済部門優秀賞 | |||
山崎醸造株式会社(小千谷市) | |||
山崎醸造のSDGs~働きやすさとやりがいを両立した職場にするために。今後の活動について~ | |||
当社は2022年にSDGs宣言を行い「人材」を「人財」として大切にし、異なる背景状況を持つすべての人が働きやすく、やりがいを持てる職場づくりを目指している。取り組みの一つが社員が主体となり環境改善に取り組む「カエル会議」で、23年は21年と比べ一人当たりの平均残業時間を約39%削減しつつ売上を110%、利益を190%向上させた。また「男性育休100%宣言」や、仕事と仕事の間に休息を確保する「勤務間インターバル宣言」も取り入れた。女性が一層活躍できるような環境改善も実践している。 公式サイト:https://echigojishi.co.jp/ |
|||
社会部門優秀賞 | |||
新潟大学 smartDESIGN-i (新潟市西区) | |||
離島過疎地域における社会課題解決プロジェクト『DESIGN-i』~佐渡丸山棚田などをフィールドに新大生と高校生の学び合いから始まる、島内外の方々と取り組む地域共創活動〜 | |||
新潟大学の学生によるsmartDESIGN-iは、急激に人口減少が進む佐渡市において、地域の維持発展が内発的で持続可能となることを目標に、企業、団体等と協働し高校生の居場所づくりや就農などのキャリア教育、にぎわい創出、棚田のスマート農業導入を応援する活動を行ってきた。「高校生の居場所づくり」では佐渡市内の空き家の再生や、スパイスカレー・薬草コーラ等を用いたサードプレイス創出を目指して高校生と共に活動した。佐渡市丸山の棚田では、スマート農業技術の導入により農家の負担軽減につなげ、減農薬・無農薬栽培による高付加価値のお米を販売した。高齢化や新型コロナウイルス禍で中止されていた「紅葉山まつり」の再開には大学生が協力し、地域の方のみでの自走化につなげることができた。 公式サイト:https://www.eng.niigata-u.ac.jp/~sumadomi/dormitory/dormitory_09.html Instagram: https://www.instagram.com/niigatauniv_design.i/ |
|||
社会部門優秀賞 | |||
ゆきぐに信用組合 (南魚沼市) | |||
ゆきぐにの未来基金 信組ゆきぐに奨学金 | |||
地域の宝である子供たちを地域で育てる住民主導の寄付文化を魚沼から発信しようと、ひとり親家庭の高校生を支援する返済不要の奨学金制度を設立した。この奨学金は組合員をはじめとする地域内外からの善意の寄付を原資とし、自助、公助を補う「共助」を実現するもの。地域のひとり親家庭の高校1~3年生が対象で、2016年から8年間で計387人。24年5月現在延べ総額2568万円を支給した。さらに奨学生を対象とするバスツアーを企画し、郷土愛を育むとともに企業見学や観光名所など地元の良さを実感してもらっている。 公式サイト:https://www.yukiguni.shinkumi.jp |
|||
環境部門優秀賞 | |||
佐渡市立河崎小学校 (佐渡市) | |||
河崎SDGsプロジェクト | |||
2年間にわたる「SDGs」を軸にした総合的な学習に取り組んだ。6年生は5年時に1年間のテーマを「地元の魅力を発信しよう」と定めた。米作りを通じて気付いた収穫後のわらの処理を調べ、しめ縄づくりを行った。また草木染めをした布でエコバッグを作り、いずれも米とともに販売をした。6年生になるとSDGsの目標に沿った四つのチームで「佐渡の課題を魅力に」をテーマに取り組んだ。そこで放置竹林問題や海のごみ問題などを知り、竹ばしやプラスチックごみを加工したアクセサリー、ウッドローズを作成した。道の駅での販売会ではただ売るだけでなく取り組みの説明も行った。 公式サイト:http://kawasaki-es.sado.ed.jp/ |
奨励賞 (3件) 下記のゴールに該当する取り組み 経済の対象ゴール:⑧働きがいも経済成長も ⑨産業と技術革新の基盤をつくろう ⑩人や国の不平等をなくそう ⑫つくる責任つかう責任 社会の対象ゴール:①貧困をなくそう ②飢餓をゼロに ③すべての人に健康と福祉を ④質の高い教育をみんなに ⑤ジェンダー平等を実現しよう ⑦エネルギーをみんなにそしてクリーンに ⑪住み続けられるまちづくりを ⑯平和と公正をすべての人に 環境の対象ゴール:⑥安全な水とトイレを世界中に ⑬気候変動に具体的な対策を ⑭海の豊かさをまもろう ⑮陸の豊かさもまもろう ※ゴール17「パートナーシップで目標を達成しよう」はすべての部門に該当します |
|||
経済部門奨励賞 | |||
オフィスHanako株式会社 (新潟市中央区) | |||
ハナコのこども工務店プロジェクト ~古町から広がる職人の未来~ | |||
職人の減少など建築業界の諸課題の解決の一環として「こども工務店」を実施している。通常の学校教育では学べない実践的なものづくり体験を通じて建築業界の魅力や職人技の重要性を学ぶ機会を提供することが目的。2回目となる2024年は古町の「ルフル」を会場として、地元企業や資材会社など計56社の協賛を得て小学生を対象に計140名の参加枠を設け、10種類の職人体験ブースを設置して子どもたちに建築の世界を楽しく学んでもらった。 公式サイト:https://www.hanako39.jp/ |
|||
社会部門奨励賞 | |||
敬和学園大学 大岩ゼミ (新発田市) | |||
こどもがつくる、こどものまち。 | |||
大岩彩子ゼミが携わる「こどものまち」は、子どもが仮想のまちの市民となり、働き、まちの通貨を稼ぎ、その給料の中から納税し、手元に残った通貨で遊んだり食べたりできる教育プログラム。子どもたちが子どもの基本権利を学び、権利を使えるようになること、社会に参画する権利を知り体験することなどのシティズンシップ教育が目的である。新潟市の「こころほかほかあたたかい町」は2023年8月に県立鳥屋野潟公園で第1回を行い約120名、24年10月にNEXT21と西堀ローサで行った第2回は約300名が参加した。さらに24年12月、「ミニしばた」の名称で新発田市で初開催し、100名の子どもが来場した。 公式サイト:https://kokohoka.my.canva.site/ |
|||
環境部門奨励賞 | |||
特定非営利活動法人 ウッディ阿賀の会 (新潟市北区) | |||
新潟市中央区 西海岸公園での林内整備活動 | |||
2023年4月から新潟市の「WAZA!アダプト プログラム」締結第一号の一員として寺尾中央公園、松浜アカシア公園、西海岸公園での整備を開始した。ニセアカシアは松より成長が早く高木になるが、根が浅く広がり冬場の強風と雪で倒れやすいためこれを除伐する活動を行っている。伐木した幹は玉切りして薪ストーブの薪として林外へ搬出し、枝葉はチッパーで粉砕して林内に散布している。空いた場所には松苗を植樹し、背が伸びるまでは年数回、苗の周囲を草刈りして育樹に努めている。 公式サイト:https://woodyaga.sakura.ne.jp/wa |
食の新潟国際賞財団特別賞 (1件) すべての応募の中から、特筆すべき功績と成果があったと認められる企業・団体・個人 |
|||
C’s kitchen/rucoto(新潟市東区) | |||
農福食がつながってつくるおいしい循環プロジェクト「rucoto」 | |||
多くの規格外農産物が活用されていない現状、農家や飲食業の厳しい状況、フードロス、福祉事業所の低工賃、子育てママの働き方など多くの課題を解決するため農業×福祉×食の連携プロジェクトrucoto(ルコト)を2018年より始めた。2022年には「ルコトおいしい循環ラボ」を中央区上所に開設。旬の素材を生かす農産物加工キッチンを作り、福祉事業所とも協力して新潟産の旬の規格外農産物を年間約25種類、約1500キロ程度をおいしく加工して生かし、県内外に提供した。また同施設を活用し、一緒につくって一緒に食べる、調理実習型こども食堂「こどもげんきごはん塾」も始まった。 公式サイト:https://cskitchen.shopinfo.jp/ |
<審査委員>(順不同 ◎は審査委員長)
◎高島 徹氏 | 新潟大学社会連携推進機構教授 |
鈴木 伸作氏 | 公益財団法人 食の新潟国際賞財団常務理事 |
綱島 知子氏 | 新潟商工会議所専務理事 |
越中 隆広氏 | 新潟県知事政策局局長 |
堀田 伸吾氏 | 特定非営利活動法人 新潟NPO協会代表理事 |
<審査方法> 2025年1月17日(金)、新潟市中央区の新潟日報メディアシップにて審査会を行い、合議で決定しました。
※新潟大学 smartDESIGN-i の担当教員が高島氏のため、当取り組みの審査には加わらず、採点にハンディを付け公平を期しました。
<応募状況>
○応募期間 2024年7月17日~12月12日
○対象 新潟県内でSDGsの理念に沿う活動を行っている企業・団体・個人
○応募取り組み数 23件(2023年度の第4回から2減)
<表彰式について>
日時:2025年2月16日(日)午後1時半開始
会場:日報ホール(新潟日報メディアシップ2階)
表彰式と受賞者による取り組み報告、交流会を行います。
受賞者には表彰状と、SDGsの観点から副賞として障がい者の絵画(レプリカ)を贈ります。
参考ページ
第5回新潟SDGsアワード応募要項(募集終了)