カタログギフトで社会貢献
優秀賞 ハーモニック(三条市)
ギフトの総合卸商社ハーモニック(三条市、柄沢利文社長)は、SDGsがコンセプトのカタログギフト「やさしいみらい」を開発、販売し、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを行っている。ギフトを贈る側、贈られる側の双方で社会貢献に寄与している点が評価された。
やさしいみらいに掲載されている商品の中には、自然由来の原料を主に使ったオーガニック製品、発展途上国の商品を適正価格で販売するフェアトレードのアイテムなど800点以上にサスティナブルマークを記した。また特集記事も掲載するなどして、ギフトの贈り手と、受け取る側の双方の意識を高めることにつなげている。
またカタログの紙やインクも環境に配慮した仕様にし、環境負荷の低減に取り組むグリーンプリンティング認定工場で印刷している。自社物流センターには太陽光発電装置を設置し、温暖化防止にも貢献。売り上げの一部は、難民支援活動に役立てようと、2021年は約177万円を寄付した。三条市内の公園整備やごみ拾いなどの環境美化活動にも力を入れている。
同社では「ギフトという温かい気持ちを通じて、生産者と消費者、社会を巻き込んだ活動を広げていきたい」としている。
アフガニスタンへランドセル贈る
優秀賞 あてま高原リゾート・ベルナティオ(十日町市)
十日町市のあてま高原リゾート・ベルナティオでは2019年から、小学校卒業に伴って不要になったランドセルを集めてアフガニスタンに送る「笑顔でつなぐランドセルProject」に取り組んでいる。
アフガニスタンでは十分な教育を受けられないまま、結婚・出産をする子どもたちが多く、女児の2人に1人しか小学校に通えていない現状があるという。
ベルナティオではランドセルの寄付を通して現地の子どもが学校に通うきっかけになってほしいとプロジェクトを企画。卒業旅行としてランドセルを携えてホテルを訪れてもらうプランを設定し、ロビーにはランドセルとの最後の写真を撮るブースを設けるなどの仕掛けもしている。
ランドセルは国際協力NGO「ジョイセフ」(東京)を通じて送付。これまでに319個を贈り、現地からは「夢を描く力をもらった」といったお礼のメッセージが届いている。今年も4月17日まで回収する。
当間高原リゾート統括総支配人の佐野智之さん(55)は「世界と新潟で幸せをつなぐ取り組みにしたい。本県を知ってもらうきっかけにもなってほしい」と話す。今後は十日町市内の学校との連携も視野に、モンゴルやネパールなどにも寄付を広げたいという。
<インデックス>
- 知恵と挑戦 豊かな未来をみんなの手で~新潟SDGsアワード2022
- 【アワード2022詳報1】大賞・食の新潟国際賞財団特別賞の紹介 「佐渡総合高校」
- 【アワード2022詳報2】大賞の紹介 「一正蒲鉾」(新潟市東区)
- 【アワード2022詳報3】優秀賞の紹介 「ハーモニック」(三条市)「あてま高原リゾート・ベルナティオ」(十日町市)
- 【アワード2022詳報4】奨励賞の紹介 「Rainbow World Project」(新潟市西区)◇「有希化学」(新潟市江南区)◇「新潟大学村山研究室」(新潟市西区)◇「敬和学園大『サンタプロジェクトしばた2021』」(新発田市)◇「みらいびらきLabo.」(新潟市中央区)◇「新潟信用金庫」(新潟市中央区)
- 【アワード2022詳報5】審査員特別賞の紹介 「あらかわチャレンジ」(村上市)