SDGs推進へ一番強いのが地方、地域
トークセッションでは、青柳仁士さんと、主催者である新潟日報社の鶴間尚総合プロデュース室長が登壇。青柳さんは9人の発表について1人ずつ丁寧にコメントしました。
「SDGsについて実は一番先頭に新潟があったという話ですね」(長岡技術科学大学)、「教育はSDGsのリーサルウェポン(最終兵器)。SDGsが当たり前だと思う世代が、大人になった時にこそ、最終的にSDGsは一気に広まっていくと言われています」(村上市立荒川中学校)、「まさに本業でSDGsに取り組むという非常に素晴らしい事例ではないかなと思いました」(一正蒲鉾)など、地道な地域の取り組みが実は世界の最先端につながっているという“気づき”を参加者に与えました。
まとめとして、青柳さんは「地方は弱くて中央は強いという前提で話をする人がいますが、私は全くそう思わない。地方や地域の方がよっぽど根性が入り、信念、熱意がある。これが慣行軌道を変えたり、新しい構想を実現したりする一番必要なエネルギーであって、こうした強みを地方は持っている。新潟というのは世界から見てそんな場所なのではないかと思います」と新潟を勇気づけるメッセージを送りました。
フォーラムの最後には、「地域創生プラットフォームSDGsにいがた」の推進メンバーである、新潟博報堂の中尾嘉則代表取締役社長が同組織の概要を説明。「SDGsを活用して企業が元気になる、新潟を元気にしていこうという取り組みです。持続可能なサイクルを生み出そうという同じ意思を持った人たちが集まれる場所をつくっていきたい。産学官、会員同士の交流、情報交換を通じて、おのおのの活動の活性化を図りたい。さらにテーマごとに企業の垣根を越えたコミュニティーが生まれ、そこで解決策をアウトプットする、そのアウトプットを実行してくれる相手先に積極的に提案を行い、実装していくところまでを担っていきたい」と語りました。
開会挨拶では、主催者を代表して新潟日報社の小田敏三代表取締役社長が「フォーラムを通じて、自分たちの取り組みがどこに位置づけられるのかを整理して力にしたい」とあいさつ。プラットフォームの推進メンバーである新潟県の佐久間豊副知事は「フォーラムが県内におけるSDGsの普及を大きく進めるきっかけになることを祈念します」と述べました。
閉会のあいさつではプラットフォームの推進メンバーである新潟大学の川端和重理事・副学長が「本日登壇した方々の目の色が印象的でした。思いをぜひ持って帰っていただきたい。プラットフォームでも目のきらきらした人たちが集まって、また新たな活動が開始されればと思う」と今後への期待感を示しました。
会場の外では、登壇企業のSDGsへの取り組みがパネル展示され、行き交う人たちも興味深く見ていました。
<関連リンク>