奨励賞・経済部門 アジアクラフトリンク(新潟市江南区) ミャンマーの森活用
NPO法人「アジアクラフトリンク」(新潟市江南区)はミャンマーの木工生産者の生計向上を目的に、現地で植林されたユーカリを使ったスプーンやフォークを地元生産者と開発。新潟県内外の専門店に紹介するSDGsの実践的な取り組みを行っている。
食器の製造はバゴー市の10軒ほどの工房が担う。法人は植林地で使い道がなかったユーカリを工房に提供して有効活用。木材の乾燥技術を開発し、品質の安定も実現させた。
森づくりの活動も展開。2022年は木工品の生産者や住民らとユーカリやアカシア約3400本を植林した。
奨励賞・社会部門 妙高市SDGs普及啓発実行委員会(妙高市) 市民への啓発 力注ぐ
2021年に国から「SDGs未来都市」及び「自治体SDGsモデル事業」の選定を受けた妙高市。市のSDGs普及啓発実行委員会は、市民への普及啓発を目的とした実践活動を行ってきた。
取り組み強化期間(9月23日~11月6日)を設け、脱炭素やごみゼロ実現を目指す「ゼロウェイスト」をテーマに啓発イベントを実施。若者に人気で健康増進にもなるアクティブスポーツの体験機会なども設けてきた。同市は「妙高に暮らす全ての人と地球が笑顔になる持続可能なまちの実現を目指していきたい」と話す。
奨励賞・社会部門 栄中央小学校(三条市) バングラデシュの学校支援
三条市の栄中央小学校は、アルミ缶回収プロジェクトを通じて、バングラデシュの学校支援を行ってきた。
同小児童たちはバングラデシュ出身で見附市の会社員から、貧困や労働で教育を受けられない子どものため、母国に学校を建て、運営資金を贈り続けている話を聞き、支援活動を始めた。近隣のコンビニやスーパーなどに協力を求め、回収箱を設置し、アルミ缶などで得た2021、22年度の収益金5万9697円を現地へ送った。佐藤義朗校長(当時)は「子どもたちはグローバルな視点で考える力を育むことができた」と活動の成果を挙げていた。
奨励賞・社会部門 敬和学園大学partners(新発田市) フードバンクで奉仕
新発田市の敬和学園大学のサークル「partners」は、地元「フードバンクしばた」のボランティア活動を支えてきた。
フードバンクしばた主催の無料塾では参加する子どもたちの学習をサポート。2022年12月のクリスマスイベントでは、学生ボランティアが子どもと遊ぶ時間を持つことで、親がリラックスしコミュニケーションを取れる時間をつくることもできたという。partnersの部長(当時)安城琴音さん(22)は「共生する社会を、学生という立場で具現化できるようになってきたと感じる」と話していた。
奨励賞・環境部門 高志中等教育学校SDGs推進委員会(新潟市中央区) 鳥屋野をきれいに
新潟市中央区の高志中等教育学校SDGs推進委員会は「楽しむことでSDGsを達成する」を掲げ鳥屋野潟の保全活動を行った。
鳥屋野潟のごみ拾いを行い、地元漁協の協力でコイやフナなどを捕って料理するなど食の面からも潟の恵みを堪能した。ごみ拾いをスポーツに見立て、拾った量を競うイベント「スポGOMI甲子園2022・県大会」で初優勝も遂げた。
同校のSDGs推進委員会は「活動は楽しく、楽しいからこそ発展したアイデアが生まれる。『楽しい』が世界を変えると信じている」としている。
<インデックス>
- 未来を紡ぐ知恵と熱意~新潟SDGsアワード2023
- 【アワード2023詳報1】大賞の紹介 「カルビー」(東京)
- 【アワード2023詳報2】食の新潟国際賞財団特別賞の紹介 「新潟商業高校」
- 【アワード2023詳報3】優秀賞の紹介 「新潟大学大学院医歯学総合研究科循環器内科学」(新潟市中央区)「バウハウス」(新潟市中央区)「日本基板ネットワーク」(新潟市西蒲区)
- 【アワード2023詳報4】奨励賞の紹介 「アジアクラフトリンク」(新潟市江南区)◇「妙高市SDGs普及啓発実行委員会」(妙高市)◇「栄中央小学校」(三条市)◇「敬和学園大partners」(新発田市)◇「高志中等教育学校SDGs推進委員会」(新潟市中央区)