地域創生プラットフォーム「SDGsにいがた」準備会は県内にSDGsの取り組みを広げるため、第2回新潟SDGsアワードを実施しました。2022年3月21日に表彰式を行い、大賞2件、優秀賞2件、奨励賞6件、食の新潟国際賞財団特別賞1件、審査員特別賞1件の教育機関や企業などに表彰状と副賞として障害者のアート作品を贈りました。
最優秀の大賞には、アフリカの食料事情改善について考え、現地向けに開発されたコメの栽培などに取り組んだ佐渡総合高校と、現場社員も参画するワークショップなどを通じてESG(環境・社会・企業統治)経営宣言を制定した一正蒲鉾(新潟市東区)が選ばれました。
活動報告で佐渡総合高からは、いずれも2年生の須田優心(こころ)さん(17)、濱本聖恋(せれん)さん(17)が登壇しました。貧困に苦しむアフリカの子どものため、孤児院に収穫したコメを送り、栽培方法も紹介するまでの取り組みを説明。「農業や食糧生産を学ぶ私たちは、2030年までの人類の目標であるSDGs『飢餓をゼロに』に貢献していきます」と決意を述べました。
FAO駐日連絡事務所所長が記念講演
表彰式後、国際連合食糧農業機関(FAO)の駐日連絡事務所長を務める日比絵里子さんが「世界の食料問題とSDGs」と題してオンラインによる記念講演を行い、2030年までに飢餓をなくすとするSDGsの目標達成は困難との見通しを示しました。
日比さんは、世界には全人口を養う食料がある半面、新型ウイルスの影響で飢餓人口が20年には前年より約1億6千万人多い最大約8億人に急増したとのデータを紹介。さらに、ウクライナ危機に伴って栄養不良に陥る人も増加する懸念を示しました。
また、干ばつなどの自然災害や気候変動に伴う飢餓の拡大についても説明。「温室効果ガス排出を減らす食料システムと、気候変動の影響に耐える農業システムが必要だ」と強調しました。
<インデックス>
- 知恵と挑戦 豊かな未来をみんなの手で~新潟SDGsアワード2022
- 【アワード2022詳報1】大賞・食の新潟国際賞財団特別賞の紹介 「佐渡総合高校」
- 【アワード2022詳報2】大賞の紹介 「一正蒲鉾」(新潟市東区)
- 【アワード2022詳報3】優秀賞の紹介 「ハーモニック」(三条市)「あてま高原リゾート・ベルナティオ」(十日町市)
- 【アワード2022詳報4】奨励賞の紹介 「Rainbow World Project」(新潟市西区)◇「有希化学」(新潟市江南区)◇「新潟大学村山研究室」(新潟市西区)◇「敬和学園大『サンタプロジェクトしばた2021』」(新発田市)◇「みらいびらきLabo.」(新潟市中央区)◇「新潟信用金庫」(新潟市中央区)
- 【アワード2022詳報5】審査員特別賞の紹介 「あらかわチャレンジ」(村上市)