今月10月16日は、国連が定めた世界の食料問題を考える日、「世界食料デー」でした。毎年テーマがあり、今年のテーマは「育て、養い、持続させる。共に。」です。
今年のノーベル平和賞に、前編で取りあげたWFP(世界食糧計画)が受賞しました。WFPが飢餓をなくそうとしている目標年は、SDGsの最終年でもある2030年です。
SDGsの1番は「貧困をなくそう」ですが、国連は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、極度の貧困層の割合が、今年は8.4%から8.8%まで上昇と予測、貧困率上昇は過去20年間で初めてだということです。
途上国の貧困問題に取り組む世界銀行は、今年9月、新型コロナウイルスの感染拡大により、2030年までの貧困撲滅を目指す国際目標の達成が困難になったと発表しました。
SDGsの2番は「飢餓をゼロに」ですが、世界の飢餓人口は、2016年以降増加の一途を辿り、WFPより昨年2019年に食糧支援を受けた人は9,710万人に達しました。今年は新型コロナウイルスが飢餓にさらに拍車をかけ、1億3,800万人に増やす予定であります。
現在の世界の飢餓人口は、11人に1人、約6億9000万人で増加傾向にあります。WHOなど国連機関が7月に発表した年次報告書では、世界の飢餓人口の増加はこれからも続き、2030年までの「飢餓ゼロ」が困難になるおそれがあると指摘しています。
9月30日に、テーマは「フードロス」の「SDGs100人カイギ」、10月2日、9日には、横浜市が共催した「World FOOD NIGHT2020」のセミナーを、それぞれオンラインで受講しました。
各登壇者の中で、私が最も興味を惹かれたのは、特定非営利活動法人「ハンガー・フリー・ワールド」(HFW)の活動です。
HFWは、あらゆる組織や人々と連携し、飢餓から解放された世界を実現するために活動しています。全ての人々が、活動的で健康的な生活を送るのに十分な食料を、経済的・物理的に常時入手できる世界を目指し、住民の自立を支援しています。